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さて自習とはいったい何なのか(第2回)

  • 執筆者の写真: 寺子屋リンクス
    寺子屋リンクス
  • 6月20日
  • 読了時間: 3分

🐺この記事は、寺子屋塾生の保護者様宛に配信した文章をブログ用にリライトしたものです。


寺子屋では、レギュラー通塾日以外の積極的な自習室利用を勧めています。この「自習」という行為の意義や考え方について、振り返ればこれまで十分には共有する機会がありませんでした。


そのため寺子屋と塾生/保護者との間で自習に対する認識のズレがあるという懸念もあり、中学の期末テストを前に、まずはこの場を借りて保護者様に共有させていただきたく存じます。


かなりの文量がありますので、以下の4つの順に分けてご説明いたします。また文中のキーワードは中学生を意識したものが多いですが、全体としては小学生にもそっくりそのまま当てはまる内容です。どうかお暇がある際に少しずつお読み進めいただければ幸いです。


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今回のトピック

(2)学力と精神の相関について👈

(3)子どもの自由意志に任せるべきか否か

(4)いつから自習を始めるか

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(2)学力と精神の相関について


「塾に通った『だけ』では何も変わりません」


体験前の初回面談の開口一番で私が申し上げていることです。寺子屋の教室での契約上の学習時間は、あくまで「一人勉強のリハーサルの場」という位置づけと定めています。勉強の本番は一人でやる時間、つまり教室で私の見ている前でやるのと同じ質を一人の時にも実践できて、初めて学力が好転し始めるのだと。


逆に契約時間だけ真面目な顔をして振る舞い、それ以外の見られていない時間の取り組みや姿勢が雑であれば、毎日トントン拍子で進む学校の授業に対して定着と理解が追い付かず、できないことは雪だるま式に増えていきます。ここが変われない限り、いくら塾といえども成すすべがありません。


なんだかんだで学力は、先生や教材といった外的な要因よりも、メンタルマネジメントという内的作用によって結果が大きく左右されるものです。発達障害などの先天的器質がある場合を除けば、精神の成長過程と学力の伸びとの間には強い相関関係があると、長年の経験から確信するに至りました。


とはいえ、どんな子も、最初のうちは人の監視がなければどうしても手を抜くものです。学力が心理面と深くかかわっている以上、年端もいかず精神的にまだ未熟な小中学生が、いきなり一人で自律的に勉強しろと忠告したところでほぼ不可能でしょう。「一人になると全然やらないんです!」とプリプリするのは残念ながらお門違いです。それも含めて、今はそういう発達段階だからです。


しかし、人間は変化を嫌い怠惰に流されやすい生き物ですから、黙って待っていても勝手に自律的な勉強ができるようになるわけではありません。メンタルマネジメントは、意図的に心理的な負荷をかけ、一定の訓練を積まないと習得できない、れっきしとした技術の一種です。


そしてどんな技術であれ、独り立ちするまでには、適切な橋渡しをしながら徐々に独りに慣らしていく過程を挟むのが筋というものです。そこで、契約時間(常時監視体制)とミッション(監視フリー)とのちょうど中間の位置づけとして、程よく私の気配が感じられる自習室の利用を強くお勧めしているわけです。


つまり寺子屋における自習とは、


「勉強が好きな子が好んでやるもの」


のようなイロモノ扱いの時間ではなく、むしろ


「勉強が嫌いな子が、それでも自律(≒自立)を目指す過程で経験すべき重要なステップ」


なのです。こんなん子どもに言ったところでなんのこっちゃと苦笑いされるだけですので、まずは大人の私たちから認識を改めていきましょう。



寺子屋リンクス 松村


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