時間の浪費癖のある生徒の指導について
- 寺子屋リンクス

- 10月20日
- 読了時間: 3分

私は説教が多いタイプの講師だと自負していますが、ただやたらめったにダメ出しすることはありません。できるだけホワイトボードに可視化して、「なぜそれが良くないのか」「改善することでどうなるか」を説明します。
今回は手が止まったまま時間を浪費し、帰る間際になってようやく動くも、毎回時間切れを起こすタイプの生徒について。
自分の力では解決できない問いに遭遇したときに、ずっとそこで留まって書いたり消したりの動作を延々と繰り返し、結局何も解決しないまま引きずるという行動パターンです。
これは思いつきや当てずっぽうの判断で答えを下しづらい算数や数学の演習で頻繁に見られ、しかも他の誰よりも質問や報告が必要な学力層の生徒であるほど、時間の浪費癖を抱える傾向にあります。
本人的には考えている「つもり」なのだと思いますが、そもそも考えるためにはその前提となる基礎知識が必要なわけで、基礎知識の無い状態で考えようとしても良い解決策は出ません。
そこを無理して何かをひねり出そうとするから、なすすべもなく固まるのは当然です。あるいは根拠のない当てずっぽうの判断で強行突破して、占いや博打に特化していくか。
私はこの状況を、食材が入っていない空っぽの冷蔵庫を眺めながら、「料理を出さなきゃ、どうしよう、どうしよう」とひたすら開け閉めを繰り返しているようなものだと比喩します。それを繰り返したとして、何か料理は完成させられるか?
「できない」
無理です。絶対に。やるべきことはウジウジ悩んで開け閉めすることではなく、今すぐ買い物に出て冷蔵庫の中に食材を入れることですね。
これを勉強の話に戻すと、それは考えるための基礎知識をインプットする方向へと舵を切ることであり、そのために質問と報告をいち早く行うことが必要だということです。
撤退ラインを素早く見極め、方針転換することを躊躇しないこと。何か問題が発生したときはできるだけ迅速に指導者や監督に報告を上げ、次の指示をもらったら素直に実行すること。
最終的に伸びていくのは、このような行動を身につけた人からです。
何かと受験だの教養だの知識量の多寡がクローズアップされがちな勉強というものも、ちょっと根っこの方まで降りれば、マインドセットや処世術を学ぶ機会にもなり得るのだと、この仕事をすればするほど実感します。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
寺子屋リンクス 松村
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