遅ればせながら、4月29日(月祝)と5月3日(金祝)の2日を使って、特別講義「英文読解法基礎講座」の授業を行いました。
この講座は、日本語と母語では語順の仕組みがまったく異なることを共有し、英語の文を英語の語順のまま、文の先頭から意味を読み取っていくトレーニングです。
講義時間は全部で2時間半でしたが、そのうち2時間15分は、英文法に基づいた意味のとらえ方を身につける短文トレーニングに費やしました。本来は中3の終盤で学習する、関係代名詞についての学習も済んでいます。長文を実践的に扱ったのは最後の15分です。ちょっと極端とも言える時間配分にも思えますが、結果としてこれが吉でした。
英文を読むときのコツは、「短く区切ること」です。
どんなに長く見える文章も、結局は一文一文の集まりに過ぎず、さらにその一文は、短く区切ると主語・述語といった部品の集まりです。これらの部品単位まで分解してしまえば、ひとつひとつの意味は意外に難しくなかったりします。
たとえば、以下のような英文が与えられたとします。
I remember that I got the first prize in a picture contest when I was in the third grade of elementary school.
語数にして22語です。英語に習熟した人でなければ、見た瞬間「うわっ」となる量ですね。これを部品ごとに短く区切ると、以下のようになります。
I remember
私は覚えている
(that) I got
私が獲得した
the first prize
一等賞を
in a picture contest
絵画のコンテストで
(when) I was in the third grade
私が3年生のとき
of elementary school.
小学校の
一つ一つの部品だけで見ると、読む難易度はぐっと下がりました。短く区切っても全体の言っていることはちゃんと分かります。日本語の語順に直して読まなくても大丈夫。要は分かればいいのです。
このように、分解の仕方さえ分かれば、ある程度のまとまった文章量でもテキパキと読み進めることができるようになります。そしてその分解作業をするための土台となる知識が、文法なのです。
もちろん語彙を増やすことは大切です。しかし、どんなに語彙を増強したとしても、一度に22語をまとめて相手にしようとすれば混乱します。語彙と文法はともに両輪の関係です。
今回は中1から中3までが一度に集まった講義だったので、語彙量の差を解消するため、単語の注釈を豊富につけました。この注釈ありきではありますが、"Akira Toriyama Dies(鳥山明、死去)"という10行程度の英語のニュース記事を15分で読み切ることができました。
ちゃんと文法を押さえれば読めるようになる!ということを実感でき、ひとつレベルアップできたと思います。受講した生徒たちは、長時間お疲れ様でした!👋🐺
寺子屋リンクス 松村
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