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書店で買える教材・塾で手に入る教材(2)

教材について年齢別にもっと掘り下げると・・・


―― 中学生の場合 ――


先にお伝えしておきたいのは、中学生がもっとも活用すべき教材は、学校で配布される教科書準拠の副教材(通称「ワーク」)です。教科書の学習内容を最短で効率的に定着させるのに、学校のワークほど適した教材はありません。


追加の教材は、


・ワークの問題に加えてもう少し演習量の幅を広げたい

・特定の難易度に絞った問題演習がしたい

・教科担当の先生の方針により、ワークに答えを赤ペンで写すことが求められており、それを隠すことができない仕様である


などといった場合に、必要な分だけ買い足せば良いと思います。


さて、そうして追加の教材を準備するとなった場合、私は中学生には市販教材よりも圧倒的に塾用教材を採用することがほとんどです。中学生用の塾用教材には、市販教材にないメリットがたくさんあります。理由は以下の通りです。


(1)生徒の学力に応じてピンポイントの難易度を選べる

前回の記事でもお伝えしたとおり、市販教材は幅広い学力層に合わせて「浅く広く」問題を掲載しているのに対し、塾教材は各学力層に合せた深掘りのラインナップが豊富です。学力別だけでなく、「計算訓練に特化した教材」「中1前半の英文法(最重要基礎)に比重を置いた教材」など、目的に応じて様々な分野別教材も揃っています。


(2)問題量が豊富で類似問題を反復しやすく、確実に定着を図る助けになる

これも前回の記事の繰り返しですが、塾教材は厚い分、同じレベルの問題を反復できる仕様が多いです。「一を聞いて十を知る」タイプの生徒なら反復も不要かもしれませんが、多くの生徒はそうではありません。同じ所作を何度か繰り返していく中で、おぼろげながら徐々にパターンをつかんでいくのが普通です。そのような大多数の生徒に対して、塾教材は十分な演習量を確保することができます。


(3)塾側が追加でプリントや小テストを出力できるシステムが付随している

ここ数年の傾向ですが、各教材会社が自社の教材を導入した塾に対して、その教材に準拠した追加のプリントや小テストを出力できるシステムを提供する事例が増えてきています。問題のレベルや出題範囲を自由に指定できるため、生徒側にもメリットは大きく、これらの追加プリントと教材本体を合わせれば、問題演習の量にはほぼ困らなくなります。


(4)紙質の問題

紙質や製本のしかたの問題でしょうか。市販の教材の紙は比較的厚いものが多く、また手で押さえていないと、弓なりに跳ねて勝手に閉じてしまうものがあるんですよねぇ😡

対して塾教材の紙は裏抜けしない程度には薄く、総じて開くとペッタンコになるので、勝手に閉じてしまう心配もありません。個人的にこれは地味ながら重要なポイントで、勉強のストレスの低減に一役かっていると考えています。


 

市販教材にも光るものはあるぞ!


教科書準拠教材では塾用のものに軍配が上がりがちな市販教材ですが、市販教材の中にもぜひ活用したい逸材はもちろんあります。


◆英単語帳各種

導入のメリット

1.教科書のように題材ありきの単語配列ではなく、出題頻度順や文法学習順に整理されており、重要度の高い単語から効率よく単語を復習できる。

2.単語テストがダウンロード可能。


塾用教材で英単語帳のラインナップはそれほど多くなく、むしろ市販の英単語帳の方が種類が豊富です。様々な特色を持った単語帳があり、人によって好みが分かれますが、私のお気に入りは


『例文で覚える中学英単語・熟語1800(学研)』

『短文で覚える中学英単語10(文英堂)』


の2冊です。単語と日本語訳を1対1でガチンコ暗記していくのではななく、例文を通して自然なイメージを持たせながら単語を覚えていくスタイルの単語帳です。大学受験用の『DUO3.0』の中学生版のようなイメージです。塾教材にはこのようなタイプの単語帳はありません。付属の単語テストをネットでダウンロード可能なので、やりっ放し・読みっぱなしの抑止力にもなります。


私が中3の受験対策講義を行う際は、これら2冊のどちらかからチョイスするようにしています。欲を言えば、例文の音源はいまどきCDではなく、MP3データをダウンロードできるようにしてほしいかな。『例文で』と『短文で』との間に大きな違いはないので、ひとつひとつの例文の長さや追加コンテンツの単語テストの内容を見ながら好みで選んでもOKです。


◆教科書ガイド(数学)

導入のメリット

教科書の例題・練習問題・章末問題の詳しい解答解説が載っている。


教科書ガイドは基本的にどの教科も高い(本当に殿様商売!)のですが、こと数学に関しては、苦手な生徒ならば教科書ガイドを1冊持っておきたいところです。


『教科書ガイド数学1年 東京書籍版(文理)』


数学を苦手としている生徒は、ワークに取りかかる以前の問題として、そもそも学校の授業で扱われたはずの教科書の例題や練習問題を解けないことが多いのです。その状態で無闇にワークを進めようとしても、分からないことだらけで赤ペンの丸写しが増えるだけ。


いっそ「習うより慣れろ」の方針で、教科書は無視していきなり塾教材を投入して強行突破する・・・

そのようなやり方もないわけではないですが、それでは「自分の行動を変えようとせず、教材の力が自分を変えてくれることに期待する」という誤ったスタンスを生みかねません。


勉強とは教科書の内容理解がスタートラインである


この基本姿勢を芯に持ってほしいというのが私個人の考えです。のちのち高校に進んだあとの勉強においても、教科書を使った自主学習が必ず必要になります。大学入試でさえ、教科書の内容を漏れなく身につけることが最重要なのですから。


なお、基本的に教科書ガイドが有用なのは数学くらいで、その他の教科についてはなくてもなんら問題はないと思われます。英語のガイドは新出単語の読みや本文全訳が載っているので、正しく使いさえすれば有用にもなり得るのですが、正しい指導がない状態で誤った使い方をすることのデメリットも大きいのです。それについては、機会があれば改めて記事にします。


◆英文法パターンドリル(文英堂)










導入のメリット:ひとつの文法につき類似の例文を繰り返し書いていく過程を通して、英文法の規則性を習得しやすい仕組みになっている。


英語ができない生徒の共通点は、「英語の表現をルールや規則として捉えていない」という点にあります。英語はルールです。生まれ持った母語の性質上、感覚レベルで英語と真逆の言語感覚を持った私たち日本人にとって、真逆の言語である英語を自由自在に操るためには、まず第一に英語のルールを覚えるのが近道なのです。


「市販教材は薄い」とたびたびお伝えしてきましたが、この『英文法パターンドリル』に関しては、かえってその薄さがメリットにはたらく珍しい例です。


なぜなら、定期テストの出題範囲は原則として教科書の内容を問われるため、テスト勉強は教科書本文の単語や表現の復習に時間を割くことになります。分厚い塾用のゴリゴリの文法教材は、確かにやり切れば文法力は身につくのですが、教科書の内容とは関連性がないため、その子の勉強の優先順位によってはカットせざるを得ない問題も出てきます。また文法力強化のために難易度の高い問題も満遍なく掲載されているので、「せめて基本の骨格だけはおさえておきたい」というライト層の生徒にとっては少し荷が重くなる場合もあります。


その点において、適度に薄くて消化しやすく、基本のパターンだけに絞る割り切った演習が可能な『英文法パターンドリル』は、市販教材の中でも有用性が高いと判断しています。



さて次回は、【高校生編】と【小学生編】です。

今日はこのへんで。🐺👋



寺子屋リンクス塾長 松村

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