もっと詳しく!寺子屋の小学部のこと(2025年5月25日更新)
- 寺子屋リンクス
- 5月26日
- 読了時間: 9分
更新日:6月7日

「まだ塾は早い」「塾は中学に入ってから様子見て」なんて思っていませんか?「 "勉強をやらされる人"から、"自分で勉強する人"へ 」をコンセプトに掲げている寺子屋ですが、入塾して数カ月でそれを実現できるわけではありません。自走して勉強できるまでに至るには、長い下積みの期間が必要なのです。小学生の今の時期にしかできないこと、一緒に考えていきましょう。
目次
(1) 小学部で何を学べるのか
(2) 使用する教材の一例
(1) 小学部で何を学べるのか
✅自分の間違いを真摯に受け止め、反省と改善を行う
多くの小学生は、自分で丸付けをする習慣がありません。テストや宿題の採点は基本的に先生がやってくれますし、仮にひとり勉強ノートで丸付けをしたとしても、「当たったか、外れたか」のマル・バツで一喜一憂するくらいです。
これでは自分の評価を100%他人に依存しているため、先生から間違いを指摘された瞬間「バツ=ダメ」というらく印を押されたように感じてしまいます。自分の答えが間違いだと分かった瞬間、思考のブレーカーがストンと落ちて、そこで考えることを止めてしまう子は本当に多いです。
寺子屋では、「間違いは悪いことじゃない」ということを繰り返し伝えます。間違いやできない問題が可視化されたということは、それは「できないものをできるようにするためのキッカケを見つけた」ということ。むしろ喜ぶべきことですよ。目標ができたのですから。
したがって寺子屋の小学部では、丸付けも訓練の一環です。まずは自分の間違いを自分で見つけられるようになること。間違えた答案は絶対に消さないこと。そしてなぜ間違えたのかその原因を調べて報告し、自分で解決できないことは相手に伝わる言葉にまとめて質問すること。
同じ間違いは二度踏まないよう、次は何をどのように改めるべきかをはっきりと見出し、もう一度問題にトライして「できた」の数を増やしていく...... これが寺子屋塾生全員の合言葉にもなっている、反省と改善のアクションす。
本当の勉強とは、間違った瞬間からスタートします。寺子屋小学部で、一緒に間違いのその先へと進みましょう。
✅中学以降の生活の激変にも揺るがない勉強習慣
中学に進学すると、生活リズムが激変します。部活を始めれば、当然小学校の頃よりも帰宅時間が遅くなります。学業面においても、各教科ごとの学校ワークや家庭学習ノートの提出義務を課され、日々の課題量が激増します。そのため最初のうちは身体と心を慣らしていくのが大変です。
勉強の習慣が確立されないまま生活リズムが変わった場合、最初に犠牲になるのはいつも学業です。肉体的な拘束力の強い部活動に対し、勉強は帰宅後の自主的な取り組みに委ねられる部分が多いため、手を抜こうと思えばいくらでも抜け道を見つけられるものです。
また、部活動は体を動かすことが快楽と結びつきやすいのに対し、勉強はじっと椅子に座ってわからないことと格闘することがストレスに直結しやすく、まだ幼さの残る中学生は勉強そのものを本能的に忌避しがちです。無理もないことですが、こうした惰性に流された結果、多くの中学生が以下のような典型パターンに陥ります。
・授業は受けっぱなしで振り返らない。なので記憶に残らない。
・ワークの進行を提出期限ギリギリまでため込む。復習する余裕がない。
・間違えた問題は赤ペンで答えを写すだけ。反省と改善をしない。
・家庭学習ノートは手癖でこなせて負担の少ない作業だけを好んで取り組む。頭を使わない。
こうした習慣をズルズル引きずれば、中1の2学期ころにはそれがすっかり癖づいて直らなくなります。そこから改善していくことは容易なことではありません。理想はやはり小学校のうちから安定した習慣を身に着けておくことに尽きます。
寺子屋リンクスでは、小学生も中学生も、塾生のルールはまったく同じです。小学部で身に着けたことがそのまま中学生なっても武器になります。
・話を聞いただけで終わらず、必ず自分で解き直す。
・反省と改善を行い、自分で解決できないことは質問する。
・できないものをできないままにせず、できるまで繰り返す。
・嘘やごまかしをせず、ありのままを正直に報告する。
このような習慣を小学生のうちから少しずつ日常生活に溶け込ませていくことで、中学へ進学して生活リズムが変化しても、安定して勉強を続けていくことを目標としているのです。
✅中学・高校の勉強の土台となる強い基礎学力の習得
中学以降で勉強につまずく原因をたどると、たいていは小学校の内容の理解不足に行き着きます。おそらく一般的に想像されている以上に、小学校の内容(特に国語と算数)は中学と高校の内容理解に大きな影響を与えています。ひとつ例を挙げましょう。
「3,200円で仕入れた商品に、3,680円の定価をつけて販売しました。何%の利益が出ましたか」
小5の算数で習う、割合(百分率)の問題です。小学生にとって割合の概念を理解することは容易なことではなく、教科書でも4年生から少しずつ小出しに段階を踏んで習っていく構成になっているのですが、そこまでしても理解が十分でないまま中学に進む子が大半です。
厄介なことに、割合の概念は、教科を問わず中学・高校の数量を扱うあらゆる分野における根幹知識になっています(下の図参照)。そのため、中学になってようやく顕在化してくる「アレもコレも色々よく分からない」という枝葉の悩みを解決するために、一度幹の部分まで戻って算数からやり直さなければいけない、という事態になります。

寺子屋では小学部・中学部ともに塾長が一貫して指導を行いますので、小学生にはこのような学年間の知識のつながりを数年先まで見越した指導計画を組みます。中学に入る前に絶対に身につけておきたい基礎学力は、優先度の高い順に内容を選別し、夏休みや冬休みを利用してマスターするまで徹底特訓を行います。
もちろん、中学生になってからやり直しを始める子には可能な限り最短で復習するレールを敷きますが、すべてを完全に補えるわけではありません。基本的に、失われた知識を取り戻すには失われた分と同じ時間が必要です。短時間で効率よく完全マスターなどという都合の良い魔法はないというのが寺子屋のスタンスであるため、中学からのやり直しの場合は、時間とのバランスを考慮して何らかの要素を間引いた指示を出すことになります。
「まだ塾は早い」なんて思わないでください。今の時期にしかできないことがたくさんあります。ぜひ、寺子屋小学部で一緒に土台作りを始めましょう。
(2) 使用する教材の一例
寺子屋小学部で使用している教材やノートの一例をご紹介します。
✅ミスノート(塾生ノート)

デスノートではありません。ミスノートです。その日の教室での予定立て、ミッション(次回までの課題)、反省と改善の記録、持ち物のメモなど、寺子屋での勉強のすべてをこのノートで一元管理します。表紙をめくると、寺子屋塾生全員の学習指針である「王道の勉強習慣7箇条」が、裏表紙には「ミスこそ宝だ。」という文言が書かれています。
✅教科書準拠ワーク/ドリル

基本的に寺子屋の勉強は、学校の授業と歩調を合わせていくことになります。理由のひとつは、学校の授業と宿題だけでは理解と定着が不十分であることが多いためです。基本的な概念ほど数をたくさんこなすことが大切ですので、学校の勉強や宿題では不足した演習量を、寺子屋でカバーすることになります。
もうひとつの理由は、中学生にとって大きな負担になりやすい学校ワークのオペレーションを、小学生のうちから慣らしていくためです。寺子屋中学部の塾生には「習ったら即ワーク!」のルールを厳守してもらっていますが、中学では国語・数学・英語・理科・社会5教科のワークを並行して進めていかなければなりませんので、早いうちから慣れておかないと大変です。
✅縦書き計算訓練

寺子屋は珠算塾ではありませんが、暗算力を非常に重視しています。算数や数学の学習が進むと、先に述べた割合や、図形の計量、関数の規則性など、計算ができることを前提としたその先の理解を求められます。暗算力が弱いと一つひとつの作業に時間がかかり、頭の体力のほとんどを計算処理だけで消耗するため、その先の概念理解まで頭が追いつきません。したがって理数科目を攻略するための最も基本的な能力として、暗算力は必須といえます。
「縦書き計算訓練」は寺子屋オリジナルの暗算訓練プリントで、レベル1から15までの昇段式になっています。全問正解が唯一の昇段条件で、一問でもミスをすると「修行モード」に突入し、同じ段を3回連続で満点取らなければ次のレベルには進めないルールです。
✅その他さまざまな教材

使える教材は何でも使うのが寺子屋です。その子の伸ばすべき力に合わせて、教科書の内容から離れた塾教材や市販教材も積極的に取り入れていきます。以下はその一例です。 ・読解はかせ 「なぜ夏は暑くて冬は寒いの?」「恐竜がほろびたのはなぜ?」「ちょんまげが消えたのはなぜ?」など、理科や社会科の素朴な疑問を題材に、楽しみながら読んでいく読解問題集です。 ・どっかい算 算数の皮をかぶった国語教材。または国語の皮をかぶった数的思考力訓練教材。計算そのものは整数の加減乗除のみで簡単ですが、必要な情報と不要な情報が混ぜてあり、精読しなければ解けません。後半にいくにつれて、計算式だけではどうにもならず、表を書いたり絵を描くことで解決すべき問題が増えてきます。この「表や絵を描くという発想」こそが、思考力アップの第一歩です。 ・ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集
小・中・高から大学受験まで、国語という全ての教科と向き合うために必要な3つの力――「抽象と具体を相互に言い換える力」「対比で論を考える力」「因果関係をたどる力」――を鍛えるのに最良の教材です。この教材の内容を習得することで、一見するとつかみ所のない国語の読解法に一本筋が通うようになります。
・書写教材
今の時代に書写?という声も聞こえてきそうですが、意外にも書写は思考力や観察力、そして忍耐力を鍛えるのに有効です。「細かいパーツを気にしつつ全体も目配りする」「早く終わりたい気持ちを我慢して一定のクオリティを維持する」といったトレーニングは、今後の勉学や労働に間違いなくプラスに作用します。
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以上のような方針のもと、寺子屋小学部は中学からの自走学習を目指して訓練をする場なのです。ただなんとなく勉強して終わりだなんてとんでもない!勉強と向き合う心構えや思考の癖といった勉強の根幹部分にまで切り込んでいくので時にはお説教することもありますが、それもまた勉強です。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。寺子屋小学部に興味をお持ちいただけましたら、この後はぜひ体験学習のご案内もご覧下さい。以下のリンクから、体験学習の詳しい内容をご覧いただけます。教室でお会いできることを楽しみにしています。
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