冬期講習会とか夏期講習会とか、時期が来ればよく塾はキラキラしたことを言い出すものだ。でもそれは、講習に参加すれば学力が上がることを必ずしも保証しない。
そんな甘い話があってたまるか
と、私なら思う。
だいたい冬休み期間「だけ」とか夏休みの間「だけ」頑張った程度で成績が上がるなんてことがあったら、日頃から週に何度も教室に通って地道に頑張ってきた塾生たちはたまったもんじゃないだろう。
まれにそのような(それこそキラキラした)ダイヤの原石のような子も決していないわけではないけれど、そのように短期で数回塾を利用しただけで学力が実る子は、もともときちんと勉強の体勢が整っていた、かなり優秀な部類の子なのだ。学力とは日頃の積み重ねの結果だから、それは「もと」がデキる子だったという事実に他ならない。
にもかかわらず、塾や予備校が、いかにも成績が上がりそうな熱の入ったキャッチコピーを歳末バーゲンのようにバンバン打ち出して世間にアピールするのは、この時期が業界にとって集客の生命線だからという理由がいちばん大きい。
とにかく、寺子屋の実施する冬休みの特訓も、あくまで冬休みに入る以前からの勉強習慣の延長上にある。塾生たちには
「冬休みだろうとテスト前だろうと、やることは平常期と同じだよ」
と忠告して、なんでもない日常の中で勉強の質を維持向上していくことの大切さを説いている。
「学力ぐぐ~んとアップ♪」だとか「君の夢を叶える♫」だとか夢見させるようなことは絶対に言わない。うちはディズニーじゃなんだ。そんな甘い話にうつつを抜かしてたまるか~い。
この期間でできるのは、受験生ならば最後の磨き上げの段階。非受験学年ならば、崩れた教科知識の補強処置と、3学期以降の新たな学習へスムーズに接続してあげることだ。もし冬休み中の勉強で休み明けテストの成績が上がったとしたら、それは冬休み前から温めていた学習習慣が、そのタイミングでようやく実ったと解釈する。それこそが塾のドーピングに頼らない真の学力であり、成長を喜ぶべきことじゃないだろうか。
(次回へ続く)
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